「ForceRecon」「3rd Recon」の魅力
世界中に特殊部隊と呼ばれる部隊は数多くあります。
中でも自分は特に「ForceRecon(フォース・リコン)」や「3rd Recon(第3偵察大隊)」が好きですね。
という訳で今回は「ForceRecon」「3rd Recon」のお話です。
■ForceReconとは?
ForceReconはアメリカ合衆国海兵隊MEU(海兵遠征隊)隷下の"Force Reconnaissance(強行偵察部隊)"のことです。
海兵隊は命令が下されて6時間以内に世界中の何処の海岸でも部隊を展開できる能力を保持しています。
この上陸に際しての先行偵察と支援を主な任務としているのがForceReconです。
他にも、
・艦砲,空爆,砲撃、ミサイルの地上からの誘導支援
・人質,捕虜の奪還
・要人の捕縛
など多様です。
そのため偵察、CQB(Close Quarters Battle)、パラシュート降下、スキューバなど多岐に渡る訓練を行い、それらの技術を取得しています。
その性質が部隊章にもよく表れています。
■Force Reconの歴史
ForceReconの前駆は第二次世界大戦中にJames L. Jones大尉が率いた偵察大隊と言われます。
この時の偵察大隊は太平洋戦線のガダルカナル島上陸作戦などで貢献したと言われます
ForceReconは1954年カリフォルニアにあるキャンプ・ペンドルトンで実験的に発足します。
その3年後に既存のReconと合併し、1st ForceReconが誕生します。
1958年に1st ForceReconの半分が2st ForceReconとし発足し、1stは大平洋艦隊海兵部隊 (FMFPac)、2stは大西洋艦隊海兵部隊(FMFLant)に割り当てられます。
その後、ForceReconは1965年から5年間ベトナム戦争にも従軍しますが、この時はかなり苦戦したようです。1st ForceReconでは44名が戦死または行方不明とされています。
ベトナムからの撤退後、1st,2stのForceReconは解散し、1974年には他のForceReconは偵察能力を維持するために2nd Reconに統合されます。
しかし、これがうまくいかず1986年に個々のユニットとして復活します。
その後も湾岸、ソマリア、東ティモール、アフガン、イラクなどに従軍し貢献しています。
■ForceReconの組織
現在4つのForceReconが存在しており、その配置は以下のようになっています。
・1st Force Recon(キャンプ・ベンベルトン,カリフォルニア)
・2st Force Recon(キャンプ・ルジューヌ,ノースカロライナ)
・3rd Force Recon(モービル,アラバマ)
・4th Force Recon(ホノルル,ハワイ)
・3rd Recon(キャンプ・シュワブ,沖縄)*
ForceReconは標準の歩兵連隊大隊と類似しています。
隊は6つの小隊に分割され、この中でも2つの小隊がMEUの海兵隊斥侯狙撃チーム(Scout/Sniper Team)です。
また衛生兵はアメリカ海軍から派遣されます。
派遣された隊員はForceReconと同様の訓練を通過して正式な隊員として認められます。
各ForceReconの指揮官は中佐クラス、小隊長は大尉クラス、副小隊長は軍曹以上で構成されています。
■3rd Recon(第3偵察大隊)はForceRecon?
沖縄に駐屯する第3海兵遠征軍第31海兵遠征隊第3偵察大隊(3rd Recon)はForceReconなのか?
結論から言えば違います。
先にも述べたとおり、現在あるForceReconは4つです。
しかし、3rd ReconはForceReconと呼べなくもないのです。
それは1998年に同じく沖縄に駐屯していた5th ForceReconと3rd Reconが合併したからです。
合併の理由は当時、配置されてまもない第3偵察大隊の訓練と装備の向上。らしいです。
つまり3rd Reconは海兵師団偵察大隊(Division Reconnaissance Battalions)でありながらForceReconの影響を色濃く受けた部隊となっているのです。
組織上はForceReconでは無いですが、その性質はForceReconに非常に近いと言えます。
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